すべての男は消耗品として付加価値税である。

testだんかいでえす 現在TEST段階は1.00.14くらいゴールがどこかわからなくなってきているので3年くらいTESTかも笑

短編小説「浜辺の浜村淳」2

僕はそそくさとミニステレオコンポの再生ボタンを押した。My Bloody Valentineの「Loveless」また最初のところから鳴り始めた。僕はこの瞬間が好きだ、何か壮大なストーリーが始まるプロローグのようで、全身を震わせるような予感が、少し誇張してゆうとそんな予感を覚える。また僕はひたすらTVに向かって、TVにつながれたスーパーファミリーコンピューターのコントローラーをこそこそと触りだす。セシルがレベル34まであがった。この時の達成感とゆうものは、マラソンを完走したような感覚に似たものがある気がする。いや、それとも美術の授業で彫刻を作りはじめて丁度半分にまで達したような感覚だ。
 今日もすでに3時間余りをTVに向かっていた。6時くらいだろうか、電話が鳴り始めた。たぶん両親からだろうと思う。今携帯電話とゆうものが流行っているらしいけど、すごくでかくて、IDOだとかゆうメーカーが出してたっけ・・・・。欲しい。友達でお父さんが持っているのを見掛けたことがある。もし携帯電話があればこうゆうとき、ドキドキしながらプッシュホン式の電話の受話器を取らなくても、ある程度前準備はできるのに。
ガシャ
「洋介?もしもし・・・あのさ、今お母さんとそごうに来てるんだけど」
「うんそれで?」
お父さんはくすぶったような声で話しを続けた
「今日の夜外食にしようかと・・・思うんだけど」
「えー、どうゆうこと俺だけ残して2人で外食?」
お父さんは一度溜めてまた話を続けた
「いやいや、で、一回家にお前を迎えに行くから一緒になにかうまいもの食いにいこうよ」
「いいよ、何時くらいの付きそう?」
少しの間時間が開いてまたお父さんは話だした
「うーーん、だいたい混んでなけりゃ30分にはつくと思うよ。だいたいね。遅くなったらごめんな、混むからね。誤差5,6分はあると思ってくれ」
「うーんわかった、それまでなんか時間つぶしとく」
「それじゃあ、30分、くらいにね・・・ガシャン」

お父さん達が家に着いたのは7時30分だった。何度もすまないと僕に謝る二人。途中で救急車が消防車と事故を起こしたらしくて、ついでにそこに牛を積んだ10トントラックが突っ込んだらしく、トラックは横転し牛が脱走する。その辺り一面は牛だらけになってしまったらしい。幸い救急車にかつぎこまれてた患者は大した病態でもなく、かるい貧血だったらしい、そして消防車はちょうど訓練に出かける途中だったらしい。で、問題が牛だった。牛はひたすら文字ごとく牛歩を続け、国道32号線を1時間あまり占領したらしい。警察はそうゆう現場に居合わせた場合どうするのだろうか、きっと今までも一度も体験したことのない事故に出会っただろうなと思う。
なんとかその場は警察が丸く収めたらしく、至って両親が家につく時間が遅れた。
僕らは話し合った末、やっぱりそごうの12階にあるレストランで食事をすることになった。僕は、久しぶりにオムライスを、両親はたらこスパゲティとハムサラダを2人前頼んでいた。まずオムライスが何故か先にきて、僕は食べた。2分後くらいにたらこスパゲtィはやってきて、両親の口に運ばれていった。
おもむろに父がしゃべりかけてきた
「学校はどう?」
それしかないのか話題は?息子にしゃべりかけるきっかけは
「うーん慣れたかな」
それを聞くと少し安心した表情をお父さんはした
「神奈川から引っ越してきてもう3ヶ月になるからなぁ、お父さんもだいぶ高地の道路事情には詳しくなったし、仕事場の人間関係もうまくいってきたんだ。よかった洋介のほうもうまくいってて」
僕がいじめられていることはもう少し隠しておこうかなと思う。だってこの安堵感もすぐに消滅してしまう事だし変に両親が心配してくるのが逆にうっとおしいから。
「このたらこスパゲティおいしい~、ね、やっぱり食後はティラミス頼まない?」
お母さんがやっとしゃべったと思ったら食事の話だった。
「なんでも流行ってるからっていって頼まないでよ」
僕が言うと急にしゅんとしたような感じになった。でも頼んでた。3人分。
ティラミスをたいらげると、そそくさと会計を済まして外にでた。
いつも思うが、こうゆうデパートのレストランから出た後の外との温度差が耐えられない。会計も事務的に行われるし、一気に現実に戻された感じになる。
そごうデパートの店内には今はやっている「チャゲアンドアスカ」の「SAYYES]がかかっている。なんて退屈な音楽だ。
「これここで買った時計?どう?」
と自慢げにお母さんは立てかけ式の時計を見せてきた
「なんこも時計あるじゃん。なんでまた買うの?」
「いいじゃん、別に時計はいくらあったって。そのほうがすぐに時間がわかるでしょ?」
半分やけくそな言い訳をしてきた。たぶん衝動買いだろう。

家につくまでの30分。車のなかから夜の街の風景を見ていた。初夏の風が心地良い程度に顔いっぱいにあたり、僕の上半身を冷やしていく。こうやって今日も一日がお終わって、皆家路に着く。この道路の方向へ向かう車が皆そうゆうふうに思えた。
途中でトンネルがあった。そう長くはなくすぐに外にでた。だんだん家々の幅が広くなっていき、途中から田んぼが見え始めた。こうやって夜の街を見ていくと、何かすごく楽しいことが家ごとに起こっているように思えた。
初夏のさわやかな臭いが家に着く最後まで残っていた。

カラスとゆう少年が言った
「1000年王国はあと8年で産声をあげる。その頃社会はシステムが強固になり、ネットワークが強まる。だれも身動きの取れなくなる時代がやってくるのだ」

僕はやっぱり家に帰ってもファイナルファンタジーをやってしまった。