ゆとり世代に共通する意識を追求する 02
前回で脳の認識の仕方について説明いたしました。
今回は、知らない情報をどうやって認識していくか
について書きます。
脳内にない情報が目にはいったきたとき、人間はどうするでしょう。
正解は、目に映っていないのです。
人間は知っているモノしか目に映っていないのです。
たとえば君が、ガンダムしか興味がいっていない時点としましょう。
街を歩けば、ネットサーフィンすれば、おのずと興味のあるガンダムのことについて
情報をことこまかく分析するように、情報収集しだします。
ガンダムという興味対象に対して、「やはり今ガンダムなんだな」とか
「ガンダムを取捨選択している自分は正しい」と認識しだします。
こうして情報のあらゆる部分から、ガンダムしか認識しなくなります。
電車の中吊にも興味がいかなく
「心斎橋ロフト閉店セール9月30日まで」
といった広告も目にはいっても、情報として脳にたたきこまれません。
たとえば君が草食男子に今興味があるとすると、草食男子にしか興味がいきません。
街をあるく、何百という人から草食男子しか目に映りません。
ほんとうはもっと魅惑的な存在がそばを通ったとしても、なんの情報としても移りません。
こんな感じで人間はこの無限にある情報の中でも「自分が興味のあることしか」情報として
うけつけていないのです。
TVよりネットのほうが洗脳しやすいのはそのせいです。
TVの場合、つけっぱなしにしておくと、自分の意図しない情報もはいってきます。
00年代まではこれが当たり前でしたが
ネット時代になると、検索という機能が現れます。
自分の興味、語彙の中でしか検索する言葉は浮かんできません。
どんどん自分の趣味の世界を正当化するような検索キーワードを、このネットにぶちこむでしょう。
広告代理店としては最高です。どんどん深みに勝ってにはまっていくのですから。
自分が興味のある、いえ、親和性のある、いえラポールのある情報だけをネット上でどんどん取得
していくのです。
かくしてあなたの人格は企業がつくったような人格になっていきます。
そこからの構造からはなかなかでることが難しいのです。
たとえば、自分は草食男子という自覚があるのならば、草食男子的には、とか
草食男子の枠組みからはみでないように行動しています。
無意識の中にそれらが存在しているからです。
では、そこから脱出するのはどうすればいいのか。
自分の価値観と違うものと出くわしていくのです。
一番早いのが、好きな異性を作ることですが
好きな異性だと、異性の時点でかなり情報が錯誤します。
その上に、その人物のパーソナリティ-さえ自覚することができ
興味対象になります。
ヴィヴィアンイーストウッドみたいなブランドは、それまで象形文字でしかなかったのに
まさにいま、それはあなたの自尊心を強化するシンボリックな存在になっていくのです。
次回につづく